耐候性試験（耐光性・UV試験）の受託試験 | イビデンエンジニアリング

G-0017

耐候性試験（耐光性試験、UV促進試験）

キセノン、メタルハライド、サンシャイン、紫外線フェードメーター

■試験概要

　日本の工業製品はさまざまな国や地域で使用されているため、使用されている場所の気象条件において、製品の劣化がどの程度進むか把握しておく必要があります。(非常に寒い国、暑い国、砂漠など)
特に、太陽光による劣化は製品の品質に大きく関係しますので、促進試験により確認することが重要です。弊社サービスでお客様の製品の開発スピードUPをお手伝いいたします。

Tab.1　工業製品と耐候性試験規格

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■光源ごとの特徴

＿◆キセノンアークランプ式耐候性試験
＿◆メタルハライドランプ式耐候性試験、紫外線スーパーUV試験
＿◆サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験
＿◆紫外線フェードメーター式耐候性試験＿

<キセノンアークランプ式耐候性試験>

キセノン：太陽光の分光分布に極めて近似している光源
他の促進耐候性試験と比べると、自然の劣化条件の再現性を強く意識した試験法と言えます。

Tab.2　スーパーキセノンウェザーメーター　SX75の仕様

Fig.1 measuring equipment of super xenon

Fig.1　スーパーキセノンウェザーメーター SX75 (スガ試験機製)

<メタルハライドランプ式耐候性試験、紫外線スーパーUV試験>

波長範囲が広域で、太陽光の100倍近い照射強度を持ち、UV部に大きく集中した分布を持っています。塗膜やプラスチックなどの劣化の超促進試験に使用が広がっています。
促進性が高いため、他の試験と比べて試験時間を大幅に短縮できます。

Tab.3　アイ　スーパーUVテスター　SUV-W161の仕様

Fig.2 measuring equipment of metal halide

Fig.2　アイスーパーUVテスター SUV-W161 (岩崎電気製）

完成製品や立体成形品に対して、紫外線照射や高･低温、降雨といった環境試験をご希望の場合は、4Dマルチチャンバーが適しています。
海外規格のMIL810G及びH、DIN75220、IEC60068-2-5にも対応可能です。

Tab.4　EYE 4D MULTI Chamberの主な仕様

※大型・中型・小型の装置ラインナップがございます。
＿＿選定装置により仕様が異なりますので、ご相談下さい。

Fig.3　EYE 4D MULTI Chamber (岩崎電気製)

<サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験>

耐候性試験の中でも古くから規格化が進んだことが背景となり、大量に蓄積された試験データとの対比が可能です。

Tab.5　サンシャインウェザーメーター　S80の仕様

<紫外線フェードメーター>

繊維製品や建築内装材、紙等の耐光性評価に古くから使用されています。
波長範囲：300 nm ～ 700 nm、照度：500 W/m² の光が照射されます。

■実使用環境に近い試験条件を設定するために

＿屋外で使用する製品は、実際に使用する地域の環境や、想定される最も過酷な環境に合わせて試験条件を設定する必要があります。Tab.6 に日本における太陽光の年間エネルギーを示します。

Tab.6　日本における太陽光の年間放射露光量

Tab.6 annual radiant exposure of sunlight in Japan

＿＿＿＿＿＿＿※1　JIS D 0205　自動車部品の耐候性試験方法のデータを参考にしています。
＿＿＿＿＿＿＿※2　CIE publication No.85 1^st Edition (TC2-17) のデータを参考にしています。

＿試験条件の設定時には、年間の紫外線量と光源ごとの促進倍率から、おおよそ屋外暴露1年相当となる照射時間の目安を算出することができます。

Tab.7　促進試験法の促進倍率の目安

スーパーキセノンの場合の照射時間の算出：
年間紫外線量 306×10⁶ (J/m²) ÷ 光源の放射照度 180 (W/m²) ÷ 3,600 秒/時間 ≒ 472 時間

＿また、紫外線と降雨など複数の要因が製品の劣化に及ぼす影響を再現するため、降雨条件を設定できる試験機もあります。紫外線照射120分の間に18分間のシャワーを行うなど、屋外における天候の変動を再現するプログラムを設定できます。

◆寿命計算の一例

＿紙・樹脂等の劣化に効いてくる波長領域は300 nm～400 nmです。
スーパーキセノン180 W/m²(300 nm～400 nm)で試験した場合、
日本での1年間露光量が306 MJ/m²(300 nm ～ 400 nm)ですので、
306,000,000 (J/m²) ÷ 180 (W/m²) ＝ 1,700,000 (秒)、
1,700,000 (秒) ÷ 3,600 (秒/時間) ≒ 472 (時間) が1年分相当の劣化にあたります。
また、通常耐候性試験を実施する場合、実使用環境を考え18 min/120 minの間隔で降雨条件を再現します。(同じ装置で実施可能)

■Q&A

Q1：	試験条件を決めてもらえますか？
A1：＿＿＿＿＿＿	上記の試験概要のように、実際の材料の劣化には、さまざまな環境要因（温度、湿度、光等）が深く関わり、さらに材質によって、特徴的にある条件で急激に劣化が進むことがあります（同じ照射エネルギーでも、ある材料Aは400 nm付近の光では劣化しないが、300 nm付近の光で急激に劣化が進行するといったケースがあります)。このことから、材料ごとに劣化の条件が異なるため弊社から具体的な試験条件のご提案をさせていただくことは困難になります。まずはお客様で、お客様の顧客、納入先、業界ごとの試験条件の情報をご確認いただくか、インターネットなどで掲載されている文献情報を弊社へご相談いただき、弊社での対応可否をご回答させていただきます。

Q2：	JIS等で決められていない材質や複合材質製品そのままで試験実施できますか？
A2：＿＿＿＿	試験機に入る大きさであれば、対応可能です。その場合は、ご希望の光源やサンプルの図面、写真、サイズ、重量等の情報をいただき、取り付け可否の検討をさせていただきます。材質もブルーシートや金属材料樹脂材料等の実績があります。（ただしバッテリ等、試験中破裂、破損の恐れがある場合はお断りさせていただく場合があります。）

■用途・規格

◆JIS A 1415 高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法
◆JIS A 1501 樹脂製建具のメタルハライドランプによる促進耐候性試験方、
◆JIS B 7753 サンシャインカーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機
◆JIS B 7754 キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機 (ブルーシート)
◆JIS D 0205 自動車部品の耐候性試験方法
◆MIL 810G及びＨ　Environmental Engineering Considerations And Laboratory Tests
◆DIN 75220　Aging Of Automotive Components in Solar Simulation Units
◆IEC 60068-2-5　Simulated solar radiation at ground level and guidance for solar radiation testing and weathering
◆JIS K 6266 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム耐候性の求め方
◆JIS K 7102 着色プラスチック材料のカーボンアーク燈光に対する色堅ろう度試験方法
◆JIS K 7350 プラスチック実験室光源による暴露試験方法
◆JIS K 5981 合成樹脂粉体塗膜
◆JIS E 4037 鉄道車両構成部品耐候性試験方法
◆JIS L 0842 紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
◆JIS K 5600-7-7:2008(ISO 11341:2004) 塗料一般試験方法-第7部:塗膜の長期耐久性-第7節:促進耐候性及び促進耐光性（キセノンランプ法）
※上記規格以外のものも検討させていただきます。

＜試験条件＞
・光源の種類・試験時間 (h) ・湿度 (%) ・フィルターのご指定	・放射照度 (W/m²) ・ブラックパネル温度 (℃) ・水噴霧の有無
・サンプル情報 (サイズ、数量、重さ、照射面)

これらの情報をお問合わせの際にお伝えいただきますと、試験調整がスムーズに進みます。お困りごとがありましたら、まずはお気軽にご相談下さい！

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